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静岡県の高齢化率の早見表|市町別の差と75歳以上の読み方

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静岡県の高齢化率の早見表|市町別の差と75歳以上の読み方

この記事の要点

  • 静岡県の高齢化率は、県の「高齢者福祉行政の基礎調査」で令和8年 31.1%(65歳以上 1,103,046人/総人口 3,544,248人)。令和7年の30.9%から0.2ポイント上がりました。
  • 市町別では 西伊豆町53.2% が最も高く、長泉町22.6% が最も低い。同じ県内で30.6ポイントの開きがあります。
  • 高齢化率は、県の基礎調査・総務省の人口推計・国勢調査と将来推計で基準日も母数も違います。資料に書くときは「どの調査の、いつ時点か」を必ず添えてください。
  • 65歳以上の人口はほぼ横ばいですが、75歳以上だけが増え続けています。ここを分けて読むと、商品設計と採用計画の打ち手が変わります。

静岡県の高齢者人口と高齢化率は、県の健康福祉部が毎年「高齢者福祉行政の基礎調査」として公表しています。以下の数字は、いずれも静岡県「令和8年度高齢者福祉行政の基礎調査 調査資料」(PDF)から引いています。

静岡県の高齢化率は3つの調査で数字が違う

「静岡県の高齢化率は何%ですか」と聞かれて、31.1%と31.2%と31.6%の3つが出てくることがあります。どれも間違いではありません。調査が違うだけです。

県の基礎調査・人口推計・国勢調査と将来推計の3層を並べ、それぞれの数値と基準日を対応させた図
同じ「静岡県の高齢化率」でも、調査ごとに基準日と母数が違う

県の基礎調査(住民基本台帳ベース)

静岡県が毎年公表している数字です。令和8年は 総人口3,544,248人・65歳以上1,103,046人・高齢化率31.1%。市町別の内訳まで取れるのがこの調査の強みです。

ひとつ注意点があります。この調査は令和7年まで各年4月1日現在でしたが、令和8年は 1月1日現在 に変わっています(静岡県「令和8年度高齢者福祉行政の基礎調査 調査資料」)。前年と比べるときは、この基準日のずれを注記に書いておくと安全です。

総務省の人口推計(全国順位が取れる)

全国比較をしたいときはこちらです。総務省統計局「人口推計」の令和6年10月1日現在で、静岡県は総数3,527千人・65歳以上1,101千人・高齢化率31.2%。全国は29.3%なので、静岡県は全国平均より1.9ポイント高い水準です。順位は高い方から 28位 でした。

国勢調査と将来推計(過去と先を見る)

長期の推移と将来の見通しはこちらです。令和2年の国勢調査で30.1%、令和7年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」による推計値が使われています。

社内資料では「県の基礎調査(令和8年1月1日現在)で31.1%」のように、調査名と基準日をセットで書くのが基本です。数字だけを書くと、別の資料と突き合わせたときに必ず食い違います。同じ考え方は国勢調査2025の静岡県の数字の使い方でも整理しています。

市町別の早見表|高い市町と低い市町

令和8年1月1日現在の市町別高齢化率です。県計は31.1%、後期高齢化率(75歳以上の割合)は18.3%でした。

高齢化率が高い市町

順位 市町 総人口 65歳以上 高齢化率 後期高齢化率
1 西伊豆町 6,407人 3,409人 53.2% 34.4%
2 川根本町 5,511人 2,887人 52.4% 33.4%
3 松崎町 5,489人 2,815人 51.3% 32.4%
4 熱海市 32,757人 15,928人 48.6% 32.0%
5 南伊豆町 7,161人 3,475人 48.5% 30.6%
6 東伊豆町 10,866人 5,120人 47.1% 29.9%
7 伊東市 63,494人 28,291人 44.6% 28.3%

上位は伊豆半島と中山間地に集中しています。西伊豆町・川根本町・松崎町は住民の半数以上が65歳以上です。

高齢化率が低い市町

順位 市町 総人口 65歳以上 高齢化率 後期高齢化率
35 長泉町 43,571人 9,862人 22.6% 13.3%
34 袋井市 87,529人 22,656人 25.9% 13.9%
33 御殿場市 83,034人 22,368人 26.9% 15.3%
32 吉田町 28,764人 7,776人 27.0% 14.7%
31 清水町 31,482人 8,572人 27.2% 16.1%

下位は東部の企業集積地と西部の工業都市です。西伊豆町と長泉町の差は30.6ポイント。県全体の平均値だけで商圏や採用市場を語ると、この差が全部消えます。

二政令市の数字

市 総人口 65歳以上 75歳以上 高齢化率 後期高齢化率
静岡市 667,503人 209,631人 126,453人 31.4% 18.9%
浜松市 778,346人 227,193人 132,373人 29.2% 17.0%

静岡市は県平均より高く、浜松市は県平均より低い。人口規模も浜松市のほうが大きく、静岡と浜松を「県内二極」として別々に扱う根拠がここにも出ています。なお住民基本台帳ベースのこの数字は、総務省統計局「令和7年国勢調査 人口速報集計結果」(PDF)の浜松市765,750人・静岡市659,620人とは母数が違います。並べて載せないでください。

65歳以上と75歳以上を分けて読む

高齢化率だけを追っていると見落とす動きがあります。令和7年と令和8年を比べると、内訳がはっきり分かれています。

令和7年と令和8年の人口内訳を左右に並べ、65〜74歳の減少と75歳以上の増加を対比した図
65歳以上全体はほぼ横ばい、中身が65〜74歳から75歳以上へ移っている

65〜74歳は減り、75歳以上は増えている

  • 総人口:3,559,305人 → 3,544,248人(15,057人減)
  • 65歳以上:1,101,315人 → 1,103,046人(1,731人増)
  • うち65〜74歳:464,146人 → 454,567人(9,579人減)
  • うち75歳以上:637,169人 → 648,479人(11,310人増)

65歳以上全体はほとんど動いていないのに、その中身が65〜74歳から75歳以上へ移っています。後期高齢化率は17.9%から18.3%へ0.4ポイント上がりました。

10年でどれだけ変わったか

平成28年を100とした指数で見ると、動きの差がさらにはっきりします。

区分 平成28年を100とした令和8年の指数
総人口 94.2
40歳未満 83.8
40〜64歳 96.4
65歳以上 106.4
うち65〜74歳 85.0
うち75歳以上 129.3
90〜99歳 147.3
100歳以上 158.1

40歳未満が83.8まで減る一方で、75歳以上は129.3、90代は147.3です。「高齢者が増えた」ではなく「後期高齢者だけが増えて、働き手と若年層が減った」が実態に近い表現になります。

全国順位と全国平均との差の読み方

補助金の申請書や取引先向けの資料で「静岡県は高齢化が進んでいる」と書くとき、根拠として使いやすいのが全国順位です。

全国で最も低い東京都から最も高い秋田県までの帯の上に、全国と静岡県の位置を置いた図
静岡県は全国平均より高いが、順位では真ん中よりやや高い位置

47都道府県のどこに位置するか

  • 全国の高齢化率(令和6年10月1日):29.3%
  • 静岡県:31.2%(高い方から28位)
  • 最も高い秋田県:39.5%/最も低い東京都:22.7%

「全国上位」とは書けない

静岡県は47都道府県の真ん中よりやや高い位置です。「全国上位」とは書けません。一方で全国平均は上回っているので、「全国平均より1.9ポイント高い」という書き方なら正確です。順位そのものを資料に使う手順は静岡県の全国順位を資料に使う方法にまとめています。

順位と県の基礎調査を混ぜない

なお、この順位は総務省の人口推計ベースです。県の基礎調査(31.1%)と混ぜて「31.1%で全国28位」と書くと出典が合わなくなります。

2040年・2050年の推計を事業計画に置く

2020年から2050年までの推移

県の調査資料には、国勢調査の実績と社人研の将来推計を並べた長期の表も入っています。

年 総人口 65歳以上 75歳以上 高齢化率 後期高齢化率
2020年(実績) 3,633千人 1,093千人 566千人 30.1% 15.6%
2025年(推計) 3,511千人 1,109千人 654千人 31.6% 18.6%
2030年(推計) 3,386千人 1,115千人 686千人 32.9% 20.3%
2040年(推計) 3,116千人 1,160千人 670千人 37.2% 21.5%
2050年(推計) 2,829千人 1,120千人 714千人 39.6% 25.2%
2020年から2050年までの総人口の減少と高齢化率の上昇を1本の上り坂で示した図
高齢化率が上がり続ける理由は、高齢者の増加より総人口の減少

高齢者が増えるのではなく総人口が減る

読み取れるのは2点です。ひとつは、65歳以上の人口そのものは2040年の1,160千人あたりが山で、その後は減ること。もうひとつは、高齢化率が上がり続けるのは高齢者が増えるからではなく、総人口が2050年に2,829千人まで減るからだということです。

中期計画に置くときの注意

「高齢者向け市場が伸び続ける」という前提で中期計画を書くと、2040年以降でずれます。伸びるのは75歳以上の層(2050年に714千人)で、65歳以上全体ではありません。

静岡の会社での使い方(採用・商圏・介護離職)

採用計画

40歳未満の指数が83.8まで下がっているのが、県内の採用難の数字上の裏付けです。市町別の差も効きます。長泉町(22.6%)・袋井市(25.9%)・御殿場市(26.9%)のように20%台の地域と、熱海市(48.6%)・伊東市(44.6%)のように40%台の地域では、同じ求人を出しても応募母集団がまったく違います。

中央に市町別の数字を置き、採用計画・商圏の見方・介護離職への備えの3方向へ矢印を伸ばした図
市町別の数字を、採用・商圏・介護離職の3つの判断に振り分ける

商圏の見方

小売・飲食・サービスで商圏人口を出すときは、総人口と65歳以上人口の両方を市町別に拾ってください。熱海市(総人口32,757人・65歳以上15,928人)のように、来店客の半分が高齢者という前提で店舗設計を変えるべき地域があります。

介護離職への備え

75歳以上が増えるということは、40〜50代の従業員が親の介護に直面する確率が上がるということです。県計の後期高齢化率は18.3%で、10年前より確実に上がっています。就業規則と介護休業の案内を先に整えておくと、実際に申し出があったときに慌てません。介護側の書類負担については介護記録と書類を生成AIで軽くする手順も参考になります。

生成AIに任せてよい作業と任せない作業

統計を扱う仕事で、生成AIを使ってよい範囲ははっきり分かれます。

任せてよい作業と任せない作業を左右に分け、その間に人が判断する関門を置いた図
数字の取得と判断は人、文章の下書きは生成AI

任せてよい作業

  • 自分で拾った数字を渡して、社内資料用の説明文を下書きさせる
  • 「後期高齢化率」「高齢化率」の違いを、社内向けにかみ砕いた文章にする
  • 市町別の表を渡して、地域ごとの特徴を箇条書きに整理させる
  • 出来上がった説明文を、取引先向けの丁寧な文体に書き直させる

任せない作業

  • 数字そのものを生成AIに調べさせること。統計値は毎年更新され、古い年次や別の調査の値が混ざります
  • どの調査を使うかの判断。基準日と母数の違いは人が決めます
  • 将来推計の解釈を断定させること。推計は前提条件つきの数字です

実務では「県のPDFから自分で数字を拾う → 表にする → その表を貼って説明文を書かせる」という順番が安全です。数字の取得と判断は人、文章の下書きは生成AI、という分け方を最初に決めておいてください。

よくある質問

Q. 静岡県の高齢化率の最新値はどこで確認できますか。

A. 静岡県健康福祉部の「高齢化率等(高齢者福祉行政の基礎調査)」のページで、毎年の調査資料がPDFで公開されています。市町別・圏域別の内訳もこのPDFに入っています。

Q. 31.1%と31.2%はどちらが正しいのですか。

A. どちらも正しく、出典が違います。31.1%は静岡県の基礎調査(令和8年1月1日現在・住民基本台帳ベース)、31.2%は総務省統計局の人口推計(令和6年10月1日現在)です。資料には使ったほうの調査名と基準日を書いてください。

Q. 後期高齢化率とは何ですか。

A. 総人口に占める75歳以上人口の割合です。令和8年の静岡県は18.3%でした。65歳以上の割合(高齢化率31.1%)とは別の指標で、医療・介護の需要を見るときはこちらのほうが実態に近くなります。

Q. 市町別の数字はどこまで細かく取れますか。

A. 県の調査資料には、市町別の高齢化率・後期高齢化率が男女計と男女別で、さらに圏域別でも載っています。町丁目レベルまでは載っていないので、それより細かい単位が必要なときは各市町の統計担当に問い合わせてください。

Q. 高齢化率が上がるのは高齢者が増えるからですか。

A. 静岡県の場合はそれだけではありません。令和7年から令和8年で65歳以上は1,731人増でしたが、総人口は15,057人減っています。分母が減ることによる上昇分のほうが大きい年もあるので、率だけでなく実数も合わせて見てください。

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参考・出典