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静岡県の農業産出額の早見表|品目別と全国順位の読み方

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静岡県の農業産出額の早見表|品目別と全国順位の読み方

この記事の要点

静岡県の農業産出額は、令和6年に2,396億円で、全国(10兆8,200億円)の2.2%、全国18位でした(静岡県「第3章 静岡県の農業」(2026年6月作成・PDF)、出典は農林水産省「生産農業所得統計」)。前年の2,245億円から151億円増えましたが、全国の伸びのほうが大きく、順位は15位から18位に下がりました。品目別では、みかん326億円、米269億円、鶏卵239億円、茶(生葉+荒茶)214億円の順です。

市町別では、農林水産省の令和6年の推計で浜松市が592.5億円の全国7位でした(農林水産省「令和6年 市町村別農業産出額(推計)」(令和8年7月24日公表・9月18日訂正))。この記事では、県全体の早見表、作目別と品目別の表、市町別の推計の読み方、資料に引用するときの確認点、生成AIに任せてよい作業をまとめます。

静岡県の農業産出額の早見表(令和6年)

県の資料が並べている主な指標を、全国の値と順位とあわせて一枚にしました。年次が指標ごとに違うので、表の「年」の列も一緒に読みます。

図: 静岡県の農業産出額は令和5年の2,245億円(15位)から令和6年の2,396億円(18位)へ151億円増えたが、全国の伸びが大きく順位は下がった
図解1|金額は151億円増えたが順位は15位から18位へ
指標 年 静岡県 全国 全国順位(全国比)
農業産出額 令和6年 2,396億円 10兆8,200億円 18位(2.2%)
生産農業所得 令和6年 825億円 4兆932億円 19位(2.0%)
農業生産関連事業の年間販売金額 令和5年 1,081億円 2兆2,083億円 2位(4.9%)
総農家数 令和7年 39,316戸 1,394,135戸 10位(2.8%)
農業経営体 令和7年 19,684経営体 836,054経営体 20位(2.4%)
基幹的農業従事者(個人経営体) 令和7年 28,413人 1,036,228人 15位(2.7%)
耕地面積 令和7年 56,800ha 4,239,000ha 23位(1.3%)

出典は静岡県「第3章 静岡県の農業」です。元の統計は、農業産出額と生産農業所得が農林水産省「生産農業所得統計」、農業生産関連事業が「6次産業化総合調査」、農家数・経営体・従事者が「2025年農林業センサス」、耕地面積が「令和7年耕地面積」です。

金額は増えたのに順位は下がった

農業産出額の推移を見ると、令和6年の2,396億円は、表に載っている平成20年以降で最も高い金額です。それでも順位は前年の15位から18位に下がりました。

年 静岡県 全国 全国順位
令和元年 1,979億円 8兆8,938億円 17位
令和2年 1,887億円 8兆9,370億円 19位
令和3年 2,084億円 8兆8,384億円 15位
令和4年 2,132億円 9兆15億円 15位
令和5年 2,245億円 9兆5,582億円 15位
令和6年 2,396億円 10兆8,200億円 18位

この表から計算すると、令和5年から令和6年にかけて静岡県は6.7%増、全国は13.2%増です。静岡県も伸びましたが、全国の伸びがそれを上回ったため、ほかの道府県に抜かれた形です。順位だけを見て「静岡の農業が縮んだ」と書くと、数字の読み違いになります。

生産農業所得は825億円

生産農業所得は、令和5年の738億円から令和6年は825億円に増え、全国19位でした。農業産出額の18位とは順位が一つずれています。資料でどちらの指標を使ったかを書き分けます。

作目別に見ると茶は5番目

作目別の令和6年の産出額です。茶は生葉と荒茶の合計、野菜はいも類を含む値です(県の資料の注記)。

図: 昭和60年は合計3,424億円のうち茶が778億円、令和6年は合計2,396億円のうち茶が214億円
図解2|茶の産出額は昭和60年の778億円から令和6年は214億円
作目 令和5年 令和6年 増減
野菜(いも類を含む) 661億円 727億円 66億円増
畜産 637億円 605億円 32億円減
果実 311億円 372億円 61億円増
米 185億円 269億円 84億円増
茶(生葉+荒茶) 223億円 214億円 9億円減
花き 179億円 166億円 13億円減
ほか 49億円 43億円 6億円減
合計 2,245億円 2,396億円 151億円増

令和6年の増加分151億円のうち、米が84億円、野菜が66億円、果実が61億円を占めます。畜産、茶、花きは減りました。

40年で茶は778億円から214億円へ

昭和60年の作目別の産出額は、茶778億円、米372億円、野菜895億円、果実276億円、花き149億円、畜産825億円、ほか129億円、合計3,424億円でした。令和6年の茶214億円は、昭和60年の3割に満たない水準です。「静岡の農業=お茶」という印象で資料を書くと、現在の産出額の並びとずれます。

「野菜」の値は資料で変わる

県の資料の野菜727億円は、いも類を含む値です。いも類を分けて表示する資料では、野菜の値が小さくなります。二つの資料の数字を並べるときは、注記で定義をそろえてから比べます。

品目別の早見表(主要農産物と全国シェア)

令和6年の主要農産物の産出額です。全国シェアの順位は、10位以内の品目だけが県の資料に載っています。

図: 全国シェア順位で1位はわさびとガーベラ、2位はみかん、茶(生葉+荒茶)、観葉植物、チンゲンサイ
図解3|全国シェア1位はわさびとガーベラ、2位はみかん・茶など
県内順位 品目 産出額 全国シェア順位 全国シェア
1 みかん 326億円 2位 17.4%
2 米 269億円 ― 1.0%
3 鶏卵 239億円 10位 4.1%
4 茶(生葉+荒茶) 214億円 2位 28.0%
5 いちご 133億円 4位 6.2%
6 生乳 116億円 ― 1.3%
7 肉用牛 91億円 ― 1.2%
8 豚 73億円 ― 1.0%
9 メロン 70億円 4位 9.9%
10 トマト 65億円 ― 2.7%
11 レタス 61億円 3位 6.2%
12 ねぎ 49億円 ― 3.0%
13 わさび 34億円 1位 58.6%
17 観葉植物 24億円 2位 13.5%
20 チンゲンサイ 19億円 2位 17.8%
21 ガーベラ 18億円 1位 38.3%

出典は静岡県「第3章 静岡県の農業」(元は農林水産省「生産農業所得統計」)。県内順位14位のブロイラー、15位のたまねぎとばれいしょ、17位のきく(切り花)、19位のキャベツは表から省いています。

全国1位と2位の品目

全国シェアで1位なのは、わさび(58.6%)とガーベラ(38.3%)です。2位には、みかん、茶(生葉+荒茶)、観葉植物、チンゲンサイのほか、セルリー(18.3%)とばら(8.4%)が入ります。金額の大きい品目と、全国で目立つ品目は一致しません。県外の取引先に産地を紹介するときは、両方の並びを使い分けます。

茶の作付と生産量

同じ県の資料によると、令和6年の茶(荒茶)は栽培面積12,800ha、生産量25,800tでした。全国(主要県の計)は35,100ha、73,900tです。茶は産出額、生産量、栽培面積で順位の言い方が変わるので、資料には「どの指標の何年の値か」を必ず添えます。

市町別に見ると浜松市が全国7位(令和6年の推計)

農林水産省は、都道府県別の品目別産出額を、市町村ごとの作付面積や飼養頭羽数などで按分した推計値を公表しています。令和6年分は令和8年7月24日に公表され、9月18日に訂正されました(農林水産省「市町村別農業産出額(推計)」)。詳細品目別データから、県内の上位10市町を抜き出しました。

図: 浜松市はみかん、富士宮市は鶏卵、静岡市はいちご、牧之原市は茶(生葉)、袋井市はメロンが目立つ
図解4|市町ごとに全国上位の品目が違う(令和6年の推計)
県内順位 市町 農業産出額(推計) 全国順位 目立つ部門・品目(推計)
1 浜松市 592.5億円 7位 果実226.7億円(全国3位)、花き69.0億円(全国2位)、みかん213.6億円(全国1位)
2 富士宮市 352.2億円 29位 鶏卵195.4億円(全国2位)、乳用牛59.0億円
3 静岡市 161.4億円 173位 いちご26.0億円(全国8位)、みかん41.3億円(全国10位)
4 掛川市 148.2億円 197位 茶(生葉)14.4億円(全国7位)、荒茶12.5億円(全国5位)
5 磐田市 116.0億円 275位 野菜47.4億円、米35.9億円
6 牧之原市 100.9億円 340位 茶(生葉)21.6億円(全国2位)、荒茶18.7億円(全国3位)
7 袋井市 90.2億円 376位 メロン24.6億円(全国7位)
8 湖西市 81.2億円 414位 野菜22.8億円、豚18.6億円
9 島田市 77.2億円 430位 茶(生葉)19.5億円(全国4位)、荒茶16.9億円(全国4位)
10 沼津市 74.9億円 448位 みかん34.4億円(全国13位)

出典は農林水産省「令和6年 市町村別農業産出額(推計)詳細品目別データ」(Excel、単位は千万円を億円に換算)。表は、2026年10月7日時点で取得したこのデータから県内35市町の行を抜き出し、農業産出額の大きい順に並べた独自集計です。

浜松市と富士宮市が大きく、静岡市は3位

浜松市の592.5億円は、県全体2,396億円の約4分の1にあたります。浜松市のみかん213.6億円は全国の市町村で1位の推計で、県全体のみかん326億円の約3分の2です。2位の富士宮市は鶏卵が195.4億円で、全国の市町村で2位でした。県庁所在地の静岡市は161.4億円で県内3位、いちごは県内1位(全国8位)です。

静岡市と浜松市の二つの政令市で比べると、農業の規模は浜松市が大きく開いています。茶の産出額では、牧之原市・島田市・掛川市といった県中部から西部の市が全国上位に並びます。

推計値を使うときの注意

農林水産省は、この統計を「都道府県別農業産出額(品目別)を市町村別の作付(栽培)面積、飼養(出荷)頭羽数、収穫量等を用いて、按分して作成した加工統計」と説明し、市町村ごとの価格や単収の差は反映されていないので、特に市町村の産出額の比較に当たっては留意するよう求めています(農林水産省「令和6年 市町村別農業産出額(推計)」)。資料に使うときは「推計」と明記し、市町の間の小さな差で優劣を書かないようにします。値が公表されていない品目(データでは「x」)もあります。

県の数字を資料に使うときの5つの確認

販路資料や補助金の申請書、社内資料で県の農業の数字を引くときは、次の5点を確かめてから転記します。

確認すること 例
年次 農業産出額は令和6年、農家数は令和7年、農業生産関連事業は令和5年
公表の段階 都道府県別の令和6年分は令和7年12月23日公表、令和8年3月25日に確報を掲載
単位 県の資料は億円、市町村別の詳細データは千万円
定義 茶は生葉+荒茶の計、野菜はいも類を含む
推計かどうか 市町村別の値は按分による推計

公表の段階は、農林水産省の統計ページで確かめられます(農林水産省「生産農業所得統計」)。順位の表現にも気をつけます。全国シェアの順位は10位以内の品目しか県の資料に載っていないので、「―」の品目を「順位が低い」と書くのは不正確です。

静岡ならではの読みどころ

県の資料には、産出額のほかにも県の特徴が出る数字があります。農業生産関連事業(農産物の加工、直売所、観光農園、農家レストラン、農家民宿)の年間販売金額は、令和5年に1,081億円で全国2位でした。内訳は農産物加工が633.9億円、農産物直売所が420.7億円です。耕地面積56,800haのうち畑が36,000ha(63.4%)を占め、全国(畑45.7%)より畑の割合が高いことも、茶や果樹の多い県の姿を表しています。

生成AIで農業の数字を資料にする手順

数字を集めて表にし、文章にする作業は生成AIで速くなります。ただし、出典の確認と最終の数字は人が持ちます。

図: 県の資料から写した表をもとに前年差や構成比の計算を下書きさせ、電卓か表計算で検算し、元の表と照合する。出典の年次と定義の確認は人が行い、推計値を確定値のように書き換えさせない
図解5|写した表を下書きに使い、検算と照合は人が行う

任せてよい作業

  • 県の資料から写した表をもとに、前年差や構成比の計算を下書きさせる(計算結果は電卓か表計算で検算する)
  • 産地紹介や販路資料の文案を、表の数字だけを使って書かせる
  • 補助金の申請書の「地域の現状」欄の下書きを、出典名と年次を入れて書かせる
  • 市町ごとの品目の違いを、取引先向けの説明文にまとめる

入力しない情報と任せない判断

  • 取引先ごとの単価や、個別の経営の売上は入力しない
  • 出典の年次と定義の確認は人が行う。生成AIは前の年の数字や他県の数字を混ぜて答えることがある
  • 推計値を確定値のように書き換えさせない

指示の例

次の表は、静岡県「第3章 静岡県の農業」(2026年6月作成)から写した
令和6年の作目別の農業産出額です。
表の数字だけを使って、県外のバイヤー向けに静岡県の農業の特徴を
200字で説明してください。
・表にない数字は書かない
・茶は「生葉+荒茶の計」、野菜は「いも類を含む」と注記する
・最後に「出典:静岡県『第3章 静岡県の農業』(令和6年の値)」と入れる
(ここに表を貼る)

出来上がった文章は、数字を一つずつ元の表と照合してから使います。出荷や申請の書類づくり全体の進め方は、静岡の農業の書類仕事を生成AIで|みかん・わさび・温室メロンにまとめています。

まとめ

  • 静岡県の農業産出額は令和6年に2,396億円、全国18位(全国比2.2%)です。
  • 前年より151億円増えましたが、全国の伸びが大きく、順位は15位から18位に下がりました。
  • 品目別ではみかん326億円が最も大きく、米、鶏卵、茶(生葉+荒茶)が続きます。全国1位はわさびとガーベラです。
  • 市町別の推計では浜松市が592.5億円で全国7位、富士宮市の鶏卵が全国の市町村で2位です。
  • 資料に使うときは、年次、公表の段階、単位、定義、推計かどうかの5点を確かめます。

よくある質問

Q. 静岡県の農業産出額はいくらで、全国何位ですか。

A. 令和6年は2,396億円で、全国18位(全国比2.2%)です。静岡県「第3章 静岡県の農業」(2026年6月作成)が、農林水産省「生産農業所得統計」をもとに掲載しています。

Q. 静岡県で産出額が一番大きい品目は何ですか。

A. 令和6年はみかんの326億円です。米269億円、鶏卵239億円、茶(生葉+荒茶)214億円が続きます。

Q. 静岡県のお茶は全国1位ですか。

A. 指標によって違います。県の資料の主要農産物の表では、茶(生葉+荒茶)の産出額は全国シェア2位(28.0%)です。資料に書くときは、産出額か生産量か栽培面積か、何年の値かを明記します。

Q. 県内で農業産出額が一番大きい市町はどこですか。

A. 農林水産省の令和6年の推計では浜松市で、592.5億円、全国の市町村で7位です。市町村別の値は按分による推計なので、資料には「推計」と書き添えます。

Q. 前年より金額が増えたのに順位が下がったのはなぜですか。

A. 静岡県は前年比6.7%増でしたが、全国は13.2%増で、ほかの道府県の伸びのほうが大きかったためです(県の資料の表から計算)。

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参考・出典