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ふるさと納税の返礼品説明を生成AIで|静岡の事業者と県の受入額

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ふるさと納税の返礼品説明を生成AIで|静岡の事業者と県の受入額

この記事の要点

  • 総務省の令和8年度調査で、静岡県内(県と市区町村の合計)の令和7年度のふるさと納税受入額は58,433百万円、受入件数は3,169,271件でした。前年度の53,367百万円・2,937,904件から増えています。
  • 市区町村別の受入額上位20団体に、静岡県からは焼津市(11位・11,423百万円・768,869件)と富士市(14位・10,100百万円・679,670件)が入っています。
  • 令和7年10月1日から、ポイント等を付与するポータルサイト経由の募集は禁止になりました。寄附者が返礼品そのものの説明で選ぶ場面が増えるので、事業者の商品説明文の質が問われます。
  • 返礼品の調達費は寄附額の3割以下、募集の費用の合計は5割以下、そして地場産品基準に合うことが制度の条件です。この判定と価格の計算は人がやり、生成AIには説明文・注意書き・お礼状・問い合わせ返信の下書きを任せます。
  • 事業者の登録窓口は市ごとに違います。焼津市は経済部ふるさと納税課、静岡市は財政課ふるさと寄附金担当、浜松市は観光・シティプロモーション課です。

静岡県のふるさと納税は受入額58,433百万円・3,169,271件(令和7年度)

まず県全体の数字です。総務省が令和8年7月31日に公表した「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」に、都道府県別の受入額と受入件数が載っています。都道府県分と市区町村分の合計で、令和7年度(令和7年4月1日から令和8年3月31日)の決算見込みの値です(総務省自治税務局市町村税課「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」(令和8年7月31日))。

項目 静岡県内(令和7年度) 静岡県内(令和6年度) 全国(令和7年度)
受入額 58,433百万円 53,367百万円 1,331,428百万円
受入件数 3,169,271件 2,937,904件 59,630,027件
静岡県内の受入額と受入件数を中央に置き、前年度と全国の値を左右に並べた図
静岡県内の令和7年度の受入額と件数、前年度と全国との位置

全国の受入額は約1兆3,314億円、件数は約5,963万件です。静岡県内はどちらも前年度より増えました。

県内で全国上位20位に入るのは焼津市と富士市

同じ資料の「令和7年度におけるふるさと納税受入額 上位20団体(市区町村別)」で、静岡県からは2市が入っています。

順位 団体名 寄附受入額 寄附件数
11位 静岡県 焼津市 11,423百万円 768,869件
14位 静岡県 富士市 10,100百万円 679,670件

焼津市は水産、富士市は紙のまちとして知られる市で、どちらも県内の地場産業がそのまま返礼品の中心になっている例です。焼津市の水産加工業の書き仕事については焼津・沼津の水産加工と生成AIの記事で扱っています。

静岡市と浜松市の実績

政令市2市は上位20団体には入っていませんが、市が公式ページで実績を公表しています。

静岡市は2023年から2024年にかけて件数と金額が増え、浜松市は令和5年度から令和6年度にかけて件数と金額の両方が減っています。同じ県の政令市でも動きが逆なので、県の合計だけで語らず、市ごとの数字を見てから自社の返礼品の計画を立てます。

寄附する側の数字も県内で公表されている

同じ総務省資料には、令和8年度課税での住民税控除の適用状況も載っています。静岡県内の住民税控除額は20,727百万円、控除適用者数は284,044人です。県内の住民が他の自治体へ寄附している規模で、返礼品を「もらう側」の県民の動きも同じ資料で読めます。

制度のルールで決まっている「書けること」「書けないこと」

返礼品の説明文は自由に書けるわけではなく、制度の条件が先にあります。生成AIに書かせる前に、人がこの枠を押さえておきます。

返礼品の3割以下、募集費用の5割以下、地場産品基準、ポイント付与の禁止を4つの関門として並べた図
説明文を書く前に押さえる制度の枠

返礼品は3割以下・募集の費用は5割以下・地場産品基準

総務省資料には、令和7年度の全団体合計で、返礼品の調達に係る費用が3,528億円で受入額の26.5%、返礼品の送付に係る費用が756億円(5.7%)、広報93億円(0.7%)、決済196億円(1.5%)、事務に係る費用等1,809億円(13.6%)、合計6,382億円(47.9%)と示されています。同じ図に、返礼品は上限3割(地方税法で規定)、募集費用の合計は上限5割(総務省告示で規定)と書かれています(総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」)。

事業者にとっては、市に納める返礼品の価格が寄附額の3割以下に収まる設計になっている、という意味です。価格の設定は市側の要綱に沿って決まるので、事業者が説明文の中で寄附額や還元率をうたう形にはしません。

令和7年10月1日からポイント付与サイト経由の募集は禁止

総務省は令和6年6月28日に指定基準の見直しを公表し、寄附に伴いポイント等の付与を行う者を通じた募集を禁止しました。適用は令和7年10月1日からです(総務省「ふるさと納税の指定基準の見直し等」(令和6年6月28日))。

ポイントで選ばれる余地が小さくなった分、寄附者はポータルサイトに載っている返礼品の説明、写真、産地の話を見て選びます。事業者が出す文書の出来が、以前より結果に直接つながる制度になったと言えます。なお総務省資料では、令和7年度の受入額のうちポータルサイトを経由した受入額が1兆2,947億円で97.2%を占めます。説明文の置き場所はほぼポータルサイトだと考えて書きます。

事業者になるには|焼津市・静岡市・浜松市の窓口と条件

返礼品を出す事業者の登録は市町ごとに行います。条件と窓口を3市で比べます。いずれも市の公式ページの記載で、申請書類の様式は各ページから取得します。

焼津市・静岡市・浜松市の3つの段に担当部署を並べた図
3市で違う返礼品事業者の窓口

焼津市

焼津市は「焼津市ふるさと納税」お礼品提供事業者を募集しています。対象は焼津市内に事業所を有する法人または個人事業者で、市税の滞納がなく適正に申告していること、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に該当しないことが条件です。商品の基準は、「ふるさと焼津」の魅力を体感できる商品で市のPRに貢献するもの、焼津市内で生産・製造・加工・販売サービス等がされている商品、総務省の地場産品基準を満たしていること、発注後に速やかに発送できること、飲食物の場合は寄附者到着後に10日以上の賞味期限が保証されることです。申込は専用フォーム「焼津市ふるさと納税推進事業 参加申請」からで、申込から承認までは1週間程度です。市はお礼品の価格(梱包送料・手数料込)のランクに応じた代金を支払います。窓口は経済部ふるさと納税課(焼津市本町2丁目16-32、054-626-9406)です(焼津市「ふるさと納税お礼品提供事業者の募集」(2026年8月17日更新))。

静岡市

静岡市は「しぞ~かふるさと応援寄附金」の返礼品等取扱事業者を市内事業者から募集しています。登録できる返礼品の条件は、本市の魅力発信、本市のイメージ向上、本市地域経済の振興、観光誘客のいずれかに資するもので、総務省の地場産品基準に適合するものです。掲載先はさとふる、ふるさとチョイス、楽天ふるさと納税、ふるなび、Amazonふるさと納税など19サイトが挙げられています。窓口は財政局財政部財政課ふるさと寄附金担当(葵区追手町5-1 静岡庁舎新館10階、054-221-1536)です(静岡市「しぞ~かふるさと応援寄附金」(2025年12月26日更新))。

浜松市

浜松市は返礼品提供事業者を募集しており、市のお問い合わせフォームから件名を「返礼品提供事業者の募集について」として、提供を希望する返礼品の概要等を送ると、内容確認後に登録の説明と必要な資料が送られてきます。掲載先はふるさとチョイス、楽天ふるさと納税、ふるなび、ANAふるさと納税、auPAYふるさと納税、セゾンのふるさと納税、JALふるさと納税、ふるさtoらべる、Amazonふるさと納税、さとふるです。担当は産業部観光・シティプロモーション課(浜松市中央区元城町103-2、053-457-2295)です(浜松市「浜松市のふるさと納税」(2026年7月21日更新))。

静岡市は財政部門、浜松市は観光・シティプロモーション部門、焼津市は専任のふるさと納税課と、担当部署の置き方が3市で違います。問い合わせの文面も相手の部署に合わせて書き分けたほうが通りがよく、この書き分けは後述の生成AIの得意な作業です。

生成AIで下書きできる返礼品の文書5つ

事業者の登録が済んだ後に出てくる書き仕事を、生成AIで下書きできるものから並べます。いずれも人が仕上げる前提です。

商品説明文から申請書の下書きまで5つの文書を左から右に並べた図
生成AIで下書きできる5つの文書

1. 商品説明文(ポータル掲載用)

ポータルサイトごとに文字数や見出しの形が違うため、同じ商品の説明を何通りも書く必要があります。原材料、産地、製法、容量、保存方法、作り手の話を箇条書きで渡し、「この情報だけを使って、A案は200字、B案は400字で書く」と指示すると、複数サイト分の下書きが一度に出ます。渡していない情報を足さないように「ここに無いことは書かない」と入れておきます。

2. 規格・注意書きの整理

内容量、賞味期限、アレルゲン、配送温度帯、離島配送の可否といった項目は、抜けがあると寄附者からの問い合わせや返品につながります。既存の商品ごとの規格表を渡し、項目の抜けを一覧で指摘させる使い方ができます。ただし賞味期限の日数や保存温度の値そのものは、生成AIに決めさせず、自社の表示どおりに人が入れます。

3. 同梱のお礼状と作り手の紹介

返礼品に同梱するお礼状や、作り手の紹介文は、寄附者が次も選ぶかどうかに関わる文書です。会社の成り立ち、地域との関わり、商品への思いを話し言葉のまま書き出して渡し、「寄附への感謝を最初に置き、300字で、宛名は入れない」のように形を指定します。焼津市のように市が地域のPRを商品の基準に入れている場合、市名と地域の特徴を1行入れるよう指示しておくと、市の趣旨とも合います。

4. 寄附者からの問い合わせ返信

配送日の変更、不在時の対応、商品の破損といった問い合わせは、内容が似ています。過去の返信文を数本渡して型を作り、新しい問い合わせを貼ると返信案が出ます。お詫びが必要な案件は、事実関係と対応方針を人が決めてから文面だけを任せます。小売・飲食の現場で任せる仕事と任せない仕事の分け方は静岡の小売・飲食店の生成AIの記事で整理しています。

5. 市への申請書・提案書の下書き

焼津市の参加申請フォームや、静岡市の募集要項に沿った提案内容は、商品の説明、事業者の概要、市のPRへの貢献の説明が求められます。市の条件の文言(たとえば静岡市の「本市の魅力発信」「観光誘客」)をそのまま渡し、自社の商品がどの条件に当たるかを説明する文を書かせると、市の言葉に合った下書きになります。

人が確認する項目|地場産品基準・価格・賞味期限

生成AIの下書きの後に、人が必ず見る項目を3つに絞ります。

地場産品基準、価格、賞味期限の3つの確認を経てポータルへ進む図
下書きの後に人が通す3つの確認

地場産品基準に当たるかの判定

総務省の地場産品基準に当たるかどうかは、生成AIに聞いても判定できません。原材料の産地、製造や加工の場所、付加価値がどこで生じたかを、市の担当課に確認して決めます。説明文の中に「市内で製造」と書く場合は、その事実が申請どおりかを照合します。

価格と寄附額の関係

返礼品の調達価格が寄附額の3割以下という上限は市が守る条件で、事業者の説明文に寄附額や割安さをうたう表現を書く場面はありません。生成AIが書きがちな、通常価格との比較や負担の軽さをうたう言い回しは、見つけたら消します。

賞味期限と配送の記載

焼津市は寄附者到着後に10日以上の賞味期限が保証されることを条件にしています。説明文に書く賞味期限は、この条件と自社の実際の表示の両方に合っているかを見ます。配送温度帯や離島配送の可否も、自社の出荷ルールと一致させます。

観光客向けの案内や価格改定の説明文で同じ確認をしている例は、静岡県の観光交流客数の読み方の記事と価格改定の説明文を生成AIで書く記事にあります。

プロンプトの型と社内ルール

事業者側で決めておくと運用が安定する型を2つ示します。

プロンプトに入れる固定文4行を段に重ね、社内ルールの1項目を横に添えた図
毎回冒頭に置く固定文と、社内で決めておくこと

プロンプトに入れる固定文

  • 「渡した情報だけを使う。産地・製法・受賞歴・数字を足さない」
  • 「寄附額、還元率、通常価格との比較、負担の軽さをうたう表現を使わない」
  • 「賞味期限・内容量・アレルゲンは渡した表記をそのまま写す」
  • 「市名は正式名称で書く(焼津市、静岡市、浜松市)」

この4行を毎回冒頭に置くと、下書きの直しが減ります。

社内で決めておくこと

  • 商品説明の最終確認者を1人決め、ポータルに載せる前に必ず通す
  • 市に申請した内容(産地・製造場所・規格)を1枚にまとめ、説明文の照合元にする
  • 生成AIに寄附者の氏名・住所を入力しない。問い合わせ返信は個人情報を伏せてから貼る

寄附者の個人情報を扱う場面が多いので、入力してよい情報の線引きは社内ルールとして先に決めます。

よくある質問

Q. 静岡県内のふるさと納税の受入額はいくらですか。
総務省の令和8年度調査で、令和7年度の静岡県内(県と市区町村の合計)の受入額は58,433百万円、受入件数は3,169,271件です。令和6年度は53,367百万円・2,937,904件でした。

Q. 静岡県で受入額が多い市はどこですか。
市区町村別の上位20団体に、焼津市が11位(11,423百万円・768,869件)、富士市が14位(10,100百万円・679,670件)で入っています。静岡市と浜松市は上位20団体には入っていませんが、市の公式ページで実績を公表しています。

Q. 返礼品を出す事業者になるには、どこに相談すればよいですか。
事業所がある市町の担当課です。焼津市は経済部ふるさと納税課、静岡市は財政課ふるさと寄附金担当、浜松市は観光・シティプロモーション課が窓口です。他の市町も自治体ごとに募集ページがあります。

Q. ポイントが付くサイトからの募集が禁止になったのはいつからですか。
令和7年10月1日からです。総務省が令和6年6月28日に公表した指定基準の見直しで、寄附に伴いポイント等の付与を行う者を通じた募集が禁止されました。

Q. 商品説明文を生成AIに全部書かせてもよいですか。
下書きまでにしてください。地場産品基準に当たるかの判定、価格の設定、賞味期限や内容量の値は人が決めて確認します。生成AIには渡した情報の範囲で文章を整える作業を任せます。

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参考・出典