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静岡県の財政力指数の早見表|令和8年度35市町の順位と県の財政

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静岡県の財政力指数の早見表|令和8年度35市町の順位と県の財政

この記事の要点

静岡県が2026年7月24日に公表した令和8年度の県内市町の財政力指数は、35市町の合計で0.79です。3年平均の値が1を超えたのは長泉町(1.16)、湖西市(1.06)、御殿場市(1.03)の3市町で、最も低いのは松崎町と西伊豆町の0.26でした(静岡県「令和8年度 県内市町 財政力指数」)。

令和7年度決算の健全化判断比率(速報・県のページは2026年9月18日更新)では、35市町すべてが4つの比率で早期健全化基準を下回りました。実質公債費比率の加重平均は4.8%で、最も高いのは森町の12.0%です(静岡県「令和7年度決算に基づく健全化判断比率等」)。

県自身は、令和8年度の一般会計当初予算案を1兆4,141億円(前年比3.0%増)とし、財政調整用基金の残高を180億円まで積み増したと説明しています(静岡県「令和8年度当初予算案及び令和7年度2月補正予算案」)。

早見表:令和8年度の35市町の財政力指数

この表の見方

財政力指数は「基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3年間の平均値」で、高いほど財源に余裕があるとされます(静岡県「財政力指数」(2026年7月24日更新))。

図: 横の数直線に、左端0.26(松崎町・西伊豆町)、中ほど0.79(35市町の合計)、右端1.16(長泉町)の3点。1の位置に点線と「1を超えたのは3市町」の札
図解1|令和8年度の財政力指数(3年平均)は、最も低い松崎町・西伊豆町が0.26、35市町の合計が0.79、最も高い長泉町が1.16。1を超えたのは3市町

表は県の「令和8年度 県内市町 財政力指数」から書き写し、3年平均の高い順に並べ替えました。順位はこの記事でつけたもので、同じ値の市町は同じ順位にしています。「単年度」は令和8年度だけの値です。県のPDFでは、令和6年度と令和7年度の単年度の値は再算定後の値が使われています。

35市町の早見表

順位 市町 財政力指数(3年平均) 単年度(令和8年度)
1 長泉町 1.16 1.18
2 湖西市 1.06 1.10
3 御殿場市 1.03 1.04
4 富士市 0.99 1.02
5 裾野市 0.98 1.02
6 小山町 0.91 0.93
7 沼津市 0.88 0.90
7 御前崎市 0.88 0.89
7 清水町 0.88 0.87
10 熱海市 0.85 0.84
10 三島市 0.85 0.88
12 富士宮市 0.84 0.87
12 吉田町 0.84 0.84
14 掛川市 0.82 0.83
14 袋井市 0.82 0.82
16 藤枝市 0.81 0.83
17 焼津市 0.80 0.81
18 磐田市 0.79 0.77
19 静岡市 0.78 0.76
19 浜松市 0.78 0.78
21 牧之原市 0.74 0.75
22 菊川市 0.68 0.69
22 函南町 0.68 0.69
24 島田市 0.67 0.68
25 伊東市 0.65 0.67
26 伊豆の国市 0.59 0.59
27 森町 0.53 0.53
28 東伊豆町 0.52 0.52
29 下田市 0.44 0.45
30 伊豆市 0.43 0.42
31 河津町 0.37 0.38
32 川根本町 0.33 0.33
33 南伊豆町 0.28 0.28
34 松崎町 0.26 0.26
34 西伊豆町 0.26 0.26
― 35市町の合計 0.79 0.79
― 政令市2市の計 0.78 0.77
― 政令市を除く市の計 0.82 0.83
― 町の計 0.67 0.68

合計の行は単純な平均ではない

県のPDFの注記では、単年度指数の計の欄は、対象の市町の基準財政需要額の計と基準財政収入額の計から出した値で、3年平均の計はその3年分の平均です(静岡県「令和8年度 県内市町 財政力指数」)。35の値を足して35で割った数字とは違うので、自社の資料で県内全体の値を書くときは、35市町の値を自分で平均せず(単純に平均すると0.72・この記事で計算)、県が出した「合計」の0.79を「35市町の合計」として載せます。

静岡市と浜松市はどちらも0.78で、35市町の合計の0.79をわずかに下回ります。単年度で見ると、静岡市は令和6年度0.80、令和7年度0.78、令和8年度0.76と下がり続けています。

財政力指数が1を超える市町と普通交付税

1を超えたのは3市町、単年度では5市町

3年平均の財政力指数が1を超えたのは、長泉町・湖西市・御殿場市の3市町です。令和8年度の単年度の値で見ると、富士市(1.02)と裾野市(1.02)も1を超えていて、5市町になります(静岡県「令和8年度 県内市町 財政力指数」)。

図: 上段は基準財政収入額と基準財政需要額を単年度の関門で比べ、上回ると「普通交付税は交付されない」(不交付団体)へ進む流れ。下段は過去3年間の平均値から財政力指数へ
図解2|単年度の基準財政収入額が基準財政需要額を上回ると、その年度の普通交付税は交付されない(不交付団体)。財政力指数は過去3年間の平均値

富士市の単年度の値は令和6年度0.98、令和7年度0.98、令和8年度1.02で、3年平均は0.99です。裾野市は0.93、1.00、1.02と上がってきて、3年平均は0.98です。3年平均は前の2年の値を引きずるので、最近の動きを見たいときは単年度の列もあわせて見ます。

普通交付税との関係

基準財政収入額と基準財政需要額は、国が地方公共団体に交付する普通交付税の計算に使う数字です。単年度の基準財政収入額が基準財政需要額を上回ると、その年度の普通交付税は交付されない団体(不交付団体)になります。総務省の「令和8年度 市町村別普通交付税決定額」では、単年度の値が1を超えた長泉町・湖西市・御殿場市・富士市・裾野市の5市町の決定額が0円(不交付団体)で、残る30市町には交付されています(総務省「地方交付税」)。

財政力指数は、税収が多いかどうかだけで決まる数字ではありません。人口や面積などから見込む行政の需要(基準財政需要額)が大きければ、税収が同じでも指数は下がります。指数が低いことは、それだけで財政が危ないという意味ではない点に注意します。

地域で見る財政力指数:県東部と伊豆半島

上位には県東部の市町が並ぶ

3年平均の上位6市町のうち、長泉町・御殿場市・裾野市・小山町の4市町は、県東部で富士山の東側から南へ隣り合って並ぶ市町です。残りの2市町は、県西部の湖西市と、県東部の富士市です(静岡県「令和8年度 県内市町 財政力指数」)。

図: 3段の帯。上段「1を超えた」に長泉町・湖西市・御殿場市、中段「35市町の合計」に0.79、下段「0.5未満の7市町」に「6市町が伊豆半島」と川根本町
図解3|3年平均が1を超えたのは長泉町・湖西市・御殿場市。35市町の合計は0.79。0.5未満の7市町のうち6市町が伊豆半島、もう1つは川根本町(市町の数はこの記事で数えた値)

政令市を除く市の計は0.82、町の計は0.67です。町の中でも長泉町は1.16で県内1位、小山町は0.91で6位と、市を含めても上位に入ります。市か町かだけで財政の力は決まりません。

0.5未満の7市町のうち6市町が伊豆半島

財政力指数が0.5未満の市町は7つあります。下田市(0.44)、伊豆市(0.43)、河津町(0.37)、南伊豆町(0.28)、松崎町(0.26)、西伊豆町(0.26)の6市町が伊豆半島にあり、もう1つは大井川の上流にある川根本町(0.33)です(この記事で数えた市町の数)。

伊豆半島の市町と取引のある会社や、観光・宿泊の会社が地域の資料を作るときは、県全体の0.79ではなく、関係する市町の値を並べるほうが実情に近くなります。

令和7年度決算の健全化判断比率(速報)

4つの比率と基準

健全化判断比率は、地方公共団体の財政の健全化に関する法律にもとづく4つの比率(実質赤字比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率・将来負担比率)です。どれかが早期健全化基準以上になると、財政健全化計画をつくる必要があります(総務省「地方公共団体の財政の健全化」)。

図: 実質公債費比率の4本の横棒。加重平均4.8%、森町12.0%、早期健全化基準25.0%(点線)、財政再生基準35.0%(点線)
図解4|実質公債費比率(令和7年度決算・速報)は加重平均4.8%、最も高い森町が12.0%。早期健全化基準は25.0%、財政再生基準は35.0%

県の速報では、市町の実質公債費比率の早期健全化基準は25.0%、財政再生基準は35.0%、将来負担比率の早期健全化基準は350.0%(指定都市は400.0%)です。令和7年度決算では、いずれの市町も早期健全化基準を下回っており、県は「健全な状況」としています(静岡県「県内市町等における令和7年度決算に基づく健全化判断比率等」・静岡県「健全化判断比率・資金不足比率一覧表(令和7年度決算)速報」(PDF))。

比率が高い5市町

順位 実質公債費比率 将来負担比率
1 森町 12.0% 小山町 73.1%
2 裾野市 11.2% 袋井市 64.7%
3 小山町 10.6% 伊豆市 57.9%
4 御殿場市 9.5% 下田市 53.7%
5 吉田町 9.4% 富士市 51.2%
― 加重平均 4.8% 加重平均 6.8%

県の速報の一覧表から書き写し、この記事で高い順に並べました。実質公債費比率が最も低いのは磐田市の0.2%です。将来負担比率は12市町が「-」で、充てられる財源が借入金などの将来の負担額以上あることを示します。実質赤字と連結実質赤字はすべての市町で「赤字無し」、資金不足比率は全123会計で資金不足額がありません。

静岡市と浜松市は、法律上、県に比率を報告する義務がないため、県の一覧では参考値として載っています。速報の値なので、確報で変わる可能性があります。

財政力指数と借金の比率は別の物差し

長泉町と小山町を比べる

財政力指数は収入の余裕を、実質公債費比率と将来負担比率は借入金の返済や将来の負担の重さを見る数字です。物差しが違うので、同じ市町でも順位は一致しません。

図: 2行×2列の表の形。列は長泉町と小山町、行は財政力指数と実質公債費比率。長泉町は1.16と5.9%、小山町は0.91と10.6%
図解5|長泉町は財政力指数1.16・実質公債費比率5.9%、小山町は0.91・10.6%。財政力指数と実質公債費比率は別の物差し(財政力指数は令和8年度、実質公債費比率は令和7年度決算・速報)

長泉町は財政力指数が1.16で県内1位ですが、実質公債費比率は5.9%、将来負担比率は18.0%です。小山町は財政力指数が0.91で6位、実質公債費比率は10.6%で3番目に高く、将来負担比率は73.1%で最も高い値です(静岡県「健全化判断比率・資金不足比率一覧表(令和7年度決算)速報」)。裾野市(財政力指数0.98・実質公債費比率11.2%)や御殿場市(1.03・9.5%)も、財政力指数の上位と実質公債費比率の上位の両方に入っています。

資料には2つの数字を並べる

ある市町の財政を一言で書くときに、財政力指数だけを使うと「余裕がある」、比率だけを使うと「負担が重い」と、逆の印象になることがあります。社内資料では、財政力指数と実質公債費比率を並べ、それぞれ何年度の値か、速報か確報かを書き添えます。

県の財政:当初予算1兆4,141億円と基金180億円

予算を組む前の見通し(令和7年10月の県の資料)

県が令和7年10月にまとめた「静岡県の財政状況と今後の取組方針」では、中期財政計画(令和8年度)の財源不足額は510億円でした。その後の試算では、何も手を打たない場合の不足額が640億円に広がり、資金手当債の発行(70億円)と、事業を見直すサマーレビューの成果(738件・一般財源で110億円程度)を反映しても、なお460億円が不足するとしています(静岡県「静岡県の財政状況と今後の取組方針」(令和7年10月・PDF))。

図: 財源不足額の流れ。中期財政計画510億円→640億円→資金手当債70億円とサマーレビュー110億円で減らして→460億円。左上に令和7年10月の札
図解6|県の資料(令和7年10月)では、令和8年度の財源不足額は中期財政計画の510億円から640億円に広がり、資金手当債70億円とサマーレビュー110億円を反映しても460億円

同じ資料では、令和5年度の県の経常収支比率は95.6%(全国34位)、実質公債費比率は13.6%(全国40位)、将来負担比率は235.4%(全国41位)、地方債残高は2兆7,920億円で多い方から全国10位と示されています。平成20年度以降の資金手当債の発行額は1,445億円で、全国平均(913億円)の1.58倍です。

令和8年度当初予算案での説明

知事は令和8年2月県議会定例会の提案説明(令和8年度当初予算案)で、一般会計当初予算を1兆4,141億円(前年比3.0%増)とし、県税収入は1.1%増、地方交付税は15.0%増を見込むと述べています(静岡県「令和8年度当初予算案及び令和7年度2月補正予算案」)。

財政健全化については、歳出の見直しと歳入の確保で166億円を確保したこと、資金手当債の発行額を当初の予定から20億円減らして50億円としたこと、財政調整用基金の残高を180億円まで積み増したことを挙げています。また、「静岡県地域未来基金」を新たに120億円つくるとしています。

県の決算の比率は別に確かめる

県自身の健全化判断比率は、県が出した市町の一覧(速報)には入っていません。前の節の実質公債費比率13.6%・将来負担比率235.4%は令和5年度の値なので、県の比率を資料に使うときは、県の公表資料で最新の年度と値を確かめてから載せます。市町の比率の一覧(この記事の早見表)と、県自身の比率は別の資料です。

静岡の会社で数字を使う場面

拠点や取引先の地域を説明する資料で

工場や営業所の候補地を比べる資料では、人口や地価と並べて、財政力指数を「その市町の財源の余裕を示す数字の一つ」として載せられます。財政力指数は普通交付税の計算をもとにした数字なので、補助金の多さや行政サービスの良し悪しを直接示すものではありません。

入札や公共工事に関わる会社が先を読む材料に

県や市町から仕事を受ける会社は、当初予算の規模や基金の残高、決算の比率の推移を、翌年度以降の発注の見通しを考える材料にできます。数字の意味を社内で共有するときは、県の資料(令和7年10月)と令和8年度当初予算案の説明のように、時点の違う資料を混ぜないようにします。

社内資料に載せるときの書き方

数字には「何年度の」「3年平均か単年度か」「速報か確報か」「誰の公表か」を書き添えます。

長泉町の財政力指数 1.16(令和8年度・3年平均・静岡県「県内市町 財政力指数」)
静岡市・浜松市の財政力指数 0.78(同上)
森町の実質公債費比率 12.0%(令和7年度決算・速報・静岡県の一覧表)

生成AIで準備できること、人が決めること

任せてよい準備

  • 県のPDFの35市町の値を、表に起こす下書き(値は原本と1行ずつ照合する)
  • 順位づけや、単年度の値の増減の検算
  • 財政力指数・実質公債費比率・将来負担比率の違いを、社内向けに説明する文の下書き
  • 資料の注記(年度、3年平均か単年度か、速報か確報か)の書き方の統一

人が決めること

  • どの年度の、どの指標を使うか
  • 自社の拠点や取引先の判断に、数字をどう使うか
  • 社外に出す資料での表現と、数字の最終確認

指示の例

次の数字だけを使って、社内向けの説明文を200字以内で書いてください。
・長泉町の財政力指数 1.16(令和8年度・3年平均)
・小山町の財政力指数 0.91(同)、実質公債費比率 10.6%(令和7年度決算・速報)
・35市町の財政力指数の合計 0.79(令和8年度)
条件:
1. ここにない数字、順位、理由の説明は書かない
2. 財政力指数と実質公債費比率を同じ物差しとして書かない
3. 「速報」と「3年平均」の注記を必ず書く

出てきた文の数字が早見表と合っているか、「速報」の書き忘れがないかを確かめてから使います。

まとめ

令和8年度の静岡県内35市町の財政力指数は、合計で0.79です。3年平均が1を超えたのは長泉町・湖西市・御殿場市の3市町で、0.5未満の7市町のうち6市町は伊豆半島にあります。

令和7年度決算の健全化判断比率(速報)では、35市町すべてが早期健全化基準を下回りました。財政力指数と借入金の比率は別の物差しなので、資料には両方を年度とあわせて並べます。県自身は令和8年度当初予算案を1兆4,141億円とし、財政調整用基金を180億円まで積み増したと説明しています。

よくある質問

Q. 静岡県で財政力指数が最も高い市町はどこですか。

A. 令和8年度の3年平均では、長泉町の1.16が最も高く、湖西市(1.06)、御殿場市(1.03)が続きます。最も低いのは松崎町と西伊豆町の0.26です。

Q. 静岡市と浜松市の財政力指数はいくつですか。

A. 令和8年度の3年平均は、どちらも0.78です。令和8年度の単年度の値は、静岡市が0.76、浜松市が0.78でした。

Q. 財政力指数が1を超えるとどうなりますか。

A. 単年度の基準財政収入額が基準財政需要額を上回ると、その年度の普通交付税は交付されない団体(不交付団体)になります。どの市町が不交付団体かは、総務省の普通交付税の算定結果で確かめられます。

Q. 静岡県内に財政が危ない市町はありますか。

A. 令和7年度決算の健全化判断比率(速報)では、35市町すべてが4つの比率で早期健全化基準を下回っており、県は「健全な状況」としています。速報の値なので、確報で変わる可能性があります。

Q. 静岡県自身の財政はどういう状況ですか。

A. 県の資料(令和7年10月)では、令和8年度の財源不足額は、何も手を打たない場合で640億円、資金手当債の発行とサマーレビューの成果を反映しても460億円と見込まれていました。令和8年度当初予算案の説明では、166億円を確保し、財政調整用基金の残高を180億円まで積み増したとしています。

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参考・出典