SHIZUOKA AI JOURNAL

記事を読む 静岡のAI活用・補助金・研修設計を実務で使う
業務改善

静岡県の国民健康保険料の早見表|令和8年度35市町の料率と読み方

⏱ 約22分で読めます
静岡県の国民健康保険料の早見表|令和8年度35市町の料率と読み方

この記事の要点

静岡県がまとめた「令和8年度国民健康保険市町保険料(税)率」には、県内35市町の実際の料率が、医療分・後期高齢者支援金分・介護納付金分・子ども・子育て支援納付金分の4区分で載っています。医療分の所得割は、高い順に御前崎市7.80%、掛川市7.60%、低い順に伊東市5.70%、湖西市5.90%です(静岡県「令和8年度国民健康保険市町保険料(税)率」)。名前が「保険料」なのは静岡市・浜松市・沼津市で、ほかの市町は「保険税」です(静岡県「国民健康保険の保険料(税)」)。

静岡市の医療分は所得割6.73%・均等割29,400円・平等割20,900円、浜松市は所得割7.20%・均等割25,000円・平等割22,000円です(静岡市・浜松市)。前年の総所得金額等が200万円の18歳以上40歳未満の1人世帯なら、この記事で計算した端数処理前の年額は静岡市220,906円、浜松市223,116円です。40歳から64歳の1人世帯なら介護分が加わり、静岡市275,887円、浜松市267,446円になります。

県が算定する「標準保険料率」は、市町が料率を決めるときの参考として出す理論上の値で、実際の料率とは違います。静岡市の医療分の所得割は、標準保険料率が8.09%、実際の料率が6.73%です(静岡県「令和8年度国民健康保険事業費納付金額及び標準保険料率の算定結果」)。

早見表:35市町の国民健康保険料(税)率(令和8年度)

この表の見方

下の2つの表は、県の「令和8年度国民健康保険市町保険料(税)率」を書き写したものです。並びは県の表の番号順です。静岡市の説明では、所得割は前年の総所得金額等から基礎控除を引いた額にかける率、均等割は加入者1人あたりの額、平等割は1世帯あたりの額です(静岡市「令和8年度の国民健康保険料」)。

図: 左のまとまりに静岡市・浜松市・沼津市の3つの箱があり、矢印で「保険料」の箱へ。右のまとまりは「ほかの市町」の箱から矢印で「保険税」の箱へ
図解1|県の案内では、名前が「保険料」なのは静岡市・浜松市・沼津市で、ほかの市町は「保険税」

「-」は県の表で空欄の欄です。子ども分は県の表の「子ども・子育て支援納付金分」で、令和8年度から加わった区分です。市町のページでは、子ども分の均等割を18歳以上均等割と足した額で示している市町もあります(焼津市「国民健康保険税について」は均等割を1,700円とし「18歳以上被保険者均等割額130円を含む」と注記)。介護分は40歳から64歳の加入者だけにかかります(静岡市・浜松市の案内)。「区分」の列は、県のページにある保険料と保険税の分け方です(静岡県「国民健康保険の保険料(税)」)。

医療分と後期高齢者支援金分の早見表

No. 市町 区分 医療分 所得割 医療分 均等割 医療分 平等割 後期 所得割 後期 均等割 後期 平等割
1 静岡市 保険料 6.73% 29,400円 20,900円 2.57% 10,500円 7,900円
2 浜松市 保険料 7.20% 25,000円 22,000円 2.35% 11,000円 8,000円
3 沼津市 保険料 7.14% 28,600円 17,200円 2.68% 14,200円 -
4 熱海市 保険税 6.50% 32,200円 24,700円 0.70% 5,400円 8,000円
5 三島市 保険税 6.48% 29,400円 7,800円 2.41% 20,800円 -
6 富士宮市 保険税 6.65% 27,000円 21,000円 2.55% 10,000円 7,500円
7 伊東市 保険税 5.70% 24,000円 16,000円 2.20% 9,600円 6,000円
8 島田市 保険税 6.60% 27,800円 21,600円 1.90% 8,000円 8,000円
9 富士市 保険税 6.70% 26,900円 18,900円 3.10% 12,400円 8,000円
10 磐田市 保険税 6.25% 26,200円 19,200円 2.40% 10,400円 7,400円
11 焼津市 保険税 6.34% 28,100円 18,000円 1.80% 7,500円 6,500円
12 掛川市 保険税 7.60% 33,800円 22,500円 3.00% 13,000円 8,600円
13 藤枝市 保険税 6.10%※ 31,000円 22,000円 2.10% 11,000円 7,000円
14 御殿場市 保険税 6.00% 24,000円 21,600円 2.30% 9,600円 7,800円
15 袋井市 保険税 6.75% 27,300円 19,200円 2.06% 10,200円 7,200円
16 下田市 保険税 6.86% 29,300円 19,000円 2.64% 11,100円 7,200円
17 裾野市 保険税 6.75% 31,000円 19,600円 2.30% 10,500円 6,800円
18 湖西市 保険税 5.90% 26,600円 21,800円 2.10% 9,800円 7,200円
19 東伊豆町 保険税 6.10% 20,000円 21,000円 2.40% 9,000円 9,000円
20 河津町 保険税 6.70% 24,500円 20,000円 2.40% 9,800円 7,200円
21 南伊豆町 保険税 6.50% 19,000円 21,000円 2.50% 7,000円 8,000円
22 松崎町 保険税 5.95% 20,400円 14,800円 2.40% 8,000円 6,200円
23 西伊豆町 保険税 6.10% 18,900円 17,000円 2.80% 8,100円 8,000円
24 函南町 保険税 7.00% 23,000円 25,000円 2.65% 10,000円 7,000円
25 清水町 保険税 6.70% 24,000円 22,500円 2.80% 11,600円 7,600円
26 長泉町 保険税 7.20% 25,000円 23,000円 2.40% 9,300円 7,400円
27 小山町 保険税 6.72% 28,700円 21,000円 2.68% 11,300円 8,300円
28 吉田町 保険税 6.30% 24,000円 28,800円 2.60% 10,800円 -
29 川根本町 保険税 6.26% 24,000円 19,000円 2.64% 9,900円 7,600円
30 森町 保険税 6.90% 26,600円 23,600円 2.80% 10,100円 8,700円
31 伊豆市 保険税 6.90% 26,600円 19,000円 2.53% 9,900円 6,800円
32 御前崎市 保険税 7.80% 34,000円 21,200円 2.50% 10,000円 6,800円
33 菊川市 保険税 6.20% 27,000円 23,000円 2.10% 8,000円 7,000円
34 伊豆の国市 保険税 7.10% 28,800円 19,800円 2.60% 10,800円 7,200円
35 牧之原市 保険税 6.70% 21,600円 21,600円 2.50% 7,200円 7,200円

※藤枝市は、医療分に資産割10.00%の欄もあります。藤枝市は、固定資産税に応じて算定する資産割を段階的に廃止するとしています(藤枝市「令和8年度から国民健康保険税率を段階的に改定します」)。

介護分と子ども分の早見表

No. 市町 介護分 所得割 介護分 均等割 介護分 平等割 子ども分 所得割 子ども分 均等割 子ども分 18歳以上均等割
1 静岡市 2.33% 18,400円 - 0.28% 1,700円 100円
2 浜松市 1.90% 14,500円 - 0.33% 1,800円 200円
3 沼津市 2.27% 14,200円 - 0.29% 1,700円 100円
4 熱海市 1.60% 9,400円 5,000円 0.27% 1,700円 100円
5 三島市 2.64% 16,800円 - 0.27% 1,800円 120円
6 富士宮市 2.20% 15,000円 - 0.28% 1,800円 100円
7 伊東市 1.70% 13,200円 - 0.20% 1,600円 200円
8 島田市 1.80% 12,600円 - 0.27% 1,600円 100円
9 富士市 2.50% 18,700円 - 0.30% 1,970円 130円
10 磐田市 2.00% 15,600円 - 0.27% 1,700円 140円
11 焼津市 1.62% 8,800円 6,000円 0.27% 1,570円 130円
12 掛川市 2.60% 15,800円 - 0.25% 1,550円 150円
13 藤枝市 1.80% 15,000円 - 0.28% 1,870円 130円
14 御殿場市 2.00% 14,400円 - 0.26% 1,800円 140円
15 袋井市 1.66% 16,800円 - 0.27% 1,700円 100円
16 下田市 2.18% 15,800円 - 0.27% 1,739円 146円
17 裾野市 1.94% 16,000円 - 0.23% 1,380円 120円
18 湖西市 1.80% 15,300円 - 0.26% 1,700円 100円
19 東伊豆町 1.90% 14,000円 - 0.27% 1,800円 100円
20 河津町 1.80% 15,000円 - 0.40% 2,000円 300円
21 南伊豆町 1.60% 11,000円 - 0.27% 1,700円 130円
22 松崎町 2.30% 14,000円 - 0.27% 1,600円 100円
23 西伊豆町 2.30% 14,000円 - 0.28% 1,500円 100円
24 函南町 2.20% 17,000円 - 0.30% 2,000円 150円
25 清水町 2.05% 18,000円 - 0.32% 1,700円 100円
26 長泉町 2.30% 15,400円 - 0.35% 1,700円 100円
27 小山町 2.34% 17,700円 - 0.25% 2,100円 100円
28 吉田町 2.00% 12,000円 - 0.27% 1,550円 150円
29 川根本町 2.75% 16,500円 - 0.27% 1,620円 80円
30 森町 1.90% 19,500円 - 0.24% 1,770円 130円
31 伊豆市 2.19% 15,600円 - 0.27% 1,700円 100円
32 御前崎市 2.20% 16,000円 - 0.24% 1,650円 150円
33 菊川市 2.00% 15,800円 - 0.28% 1,900円 200円
34 伊豆の国市 2.60% 17,400円 - 0.27% 1,800円 0円
35 牧之原市 2.20% 16,000円 - 0.25% 1,560円 140円

表から読めること

医療分の所得割は、高い順に御前崎市7.80%、掛川市7.60%、浜松市と長泉町が7.20%です。低い順では伊東市5.70%、湖西市5.90%、松崎町5.95%と続きます。医療分の均等割は、多い順に御前崎市34,000円、掛川市33,800円、熱海市32,200円で、少ない順に西伊豆町18,900円、南伊豆町19,000円です。

区分の組み方も市町で違います。県の表で後期高齢者支援金分の平等割が空欄なのは沼津市・三島市・吉田町の3市町で、介護分に平等割があるのは熱海市(5,000円)と焼津市(6,000円)です。子ども分の所得割は河津町の0.40%が最も高く、伊東市の0.20%が最も低い率です。

保険料(税)の年額は、所得割・均等割・平等割を足して決まります。所得割が低くても均等割や平等割が多い市町があるので、1つの率の順位だけで高い・安いは決まりません。比べるときは、世帯の人数と所得をそろえて区分ごとに足します。

保険料は4つの区分と3つの割の合計

4つの区分

浜松市の案内では、保険料は、加入者全員が負担する「医療分」「後期高齢者支援分」「子ども分」と、40歳以上65歳未満の加入者(介護保険第2号被保険者)が負担する「介護分」の4つの区分でできています(浜松市「保険料について」)。

図: 同じ大きさの横帯が4段。上から医療分(所得割・均等割・平等割)、後期高齢者支援金分(所得割・均等割・平等割)、介護分(40歳から64歳)(所得割・均等割)、子ども・子育て支援金分(所得割・均等割・18歳以上均等割)
図解2|保険料は4つの区分ごとに所得割・均等割・平等割を足す。介護分は40歳から64歳だけで平等割はかからず、子ども・子育て支援金分には18歳以上均等割がある(静岡市・浜松市の案内)

子ども・子育て支援金分は令和8年度から加わりました。静岡市は、国民健康保険だけでなく、健康保険・共済組合・国民健康保険組合・後期高齢者医療保険などに入っている人も同じように負担すると説明しています(静岡市「子ども子育て支援金賦課額」)。

所得割・均等割・平等割と18歳以上均等割

区分ごとに、所得に応じた所得割と、人数にかかる均等割、世帯にかかる平等割を足します。浜松市は、所得割のもとになる「基礎となる所得額」を前年の総所得金額等から基礎控除額を引いた額とし、基礎控除額は前年の合計所得金額が2,400万円以下なら43万円としています(浜松市「保険料について」)。

平等割は医療分と後期高齢者支援金分にかかり、静岡市・浜松市とも介護分にはかかりません。18歳以上均等割は子ども分だけの項目で、18歳以上の加入者1人あたり静岡市は100円、浜松市は200円です(静岡市・浜松市)。

1世帯あたりの限度額

年額には区分ごとに限度額があります。静岡市・浜松市とも、医療分67万円、後期高齢者支援金分26万円、介護分17万円、子ども・子育て支援金分3万円です(静岡市・浜松市)。

静岡市・浜松市の料率と計算例

2市の料率(令和8年度)

区分 静岡市 浜松市 限度額(2市とも)
医療分 所得割6.73%・均等割29,400円・平等割20,900円 所得割7.20%・均等割25,000円・平等割22,000円 67万円
後期高齢者支援金分 所得割2.57%・均等割10,500円・平等割7,900円 所得割2.35%・均等割11,000円・平等割8,000円 26万円
介護分(40歳から64歳) 所得割2.33%・均等割18,400円 所得割1.90%・均等割14,500円 17万円
子ども・子育て支援金分 所得割0.28%・均等割1,700円・18歳以上均等割100円 所得割0.33%・均等割1,800円・18歳以上均等割200円 3万円

計算の手順

静岡市は、次の順で年間の保険料を計算すると説明しています(静岡市「令和8年度の国民健康保険料」)。

図: 左から右へ5つの箱が矢印でつながる。所得割額を計算し、合算する→均等割額を加える→平等割額を加える→100円未満を切り捨てる→4つの区分を合算する。上に静岡市の札
図解3|静岡市の説明による計算の順。所得割額を計算して合算し、均等割額と平等割額を加え、区分ごとに100円未満を切り捨ててから4つの区分を合算する
  1. 世帯内で国保に入っている人一人ずつの所得割額を計算し、合算する
  2. 加入人数に応じた均等割額を加える
  3. 1世帯あたりの平等割額を加える
  4. 区分ごとに所得割額・均等割額・平等割額を合算し、100円未満を切り捨てる
  5. 4つの区分を合算する

年度の途中で加入・脱退したときは、年間保険料に加入月数をかけて12で割る月割りで計算します。

同じ世帯で比べた計算例

前年の総所得金額等が200万円、加入者が18歳以上の1人の世帯で計算します。基礎控除43万円を引いた157万円に所得割の率をかけます。この所得は、浜松市が示す軽減の基準(加入者1人なら2割軽減で100万円以下)を上回るので、軽減のない金額です。

静岡市(区分の合計は端数処理前)

区分 所得割額 均等割額 平等割額・18歳以上均等割額 区分の合計
医療分 105,661円 29,400円 20,900円 155,961円
後期高齢者支援金分 40,349円 10,500円 7,900円 58,749円
子ども・子育て支援金分 4,396円 1,700円 100円 6,196円
介護分(40歳から64歳) 36,581円 18,400円 - 54,981円

浜松市(区分の合計は端数処理前)

区分 所得割額 均等割額 平等割額・18歳以上均等割額 区分の合計
医療分 113,040円 25,000円 22,000円 160,040円
後期高齢者支援金分 36,895円 11,000円 8,000円 55,895円
子ども・子育て支援金分 5,181円 1,800円 200円 7,181円
介護分(40歳から64歳) 29,830円 14,500円 - 44,330円

40歳未満の1人世帯なら、医療分・後期高齢者支援金分・子ども・子育て支援金分を足して、静岡市220,906円、浜松市223,116円です。40歳から64歳の1人世帯なら介護分が加わり、静岡市275,887円、浜松市267,446円です。静岡市の決まりで区分ごとに100円未満を切り捨てると、静岡市は220,700円と275,600円になります。

同じ所得でも、40歳未満では浜松市が2,210円多く、40歳から64歳では介護分の差で静岡市が8,441円多くなります(どちらも端数処理前)。実際の金額は、静岡市の国民健康保険料の試算や浜松市の保険料の仮計算(試算)で確かめます。

県の標準保険料率と実際の料率の違い

標準保険料率は市町が料率を決めるときの参考

県は「標準保険料率は、市町が保険料(税)率を決定するに当たっての参考とするために算出した理論上の値です。各市町は、当該市町の状況を勘案し、実際の保険料(税)率を決定しますので、標準保険料率と実際の保険料(税)率は異なります。」と説明しています(静岡県「国民健康保険の制度改革(国保運営への県の参画)」)。

図: 左の「県」のまとまりに納付金と標準保険料率の箱。右の「市町」のまとまりに保険料(税)必要額から保険料(税)率への矢印。県の納付金から市町の保険料(税)必要額へ矢印、県の標準保険料率から市町の保険料(税)率へ「参考にして」の点線の矢印
図解4|県が市町ごとの納付金と標準保険料率を算定し、市町は保険料(税)必要額を出して、標準保険料率を参考にして保険料(税)率を決める

算定結果の注記によると、市町村標準保険料率は、県内で統一した賦課方式による市町ごとの保険料率の標準的な水準を表す数値です。市町の判断で行う「決算補填等を目的とする一般会計からの法定外繰入れ(赤字繰入れ)」は行わないものとして計算しています(静岡県「令和8年度国民健康保険事業費納付金額及び標準保険料率の算定結果」)。

県が納付金を決め、市町が料率を決める

県の算定方法の資料では、流れは次のとおりです(静岡県「(参考1)国民健康保険事業費納付金等の算定方法」)。

  1. 県が、保険給付費などの区分ごとに公費等を差し引いて、県全体の納付金を算定する
  2. 県が、各市町の所得水準・被保険者数・世帯数で納付金を分け、医療分は各市町の医療費水準も反映して、市町ごとの納付金を算定する
  3. 市町が、納付金に保健事業費等の見込みを足し、市町分の公費等の見込みを引いて「保険料(税)必要額」を出す
  4. 市町が、県の標準保険料率を参考にして保険料(税)率を決める

令和8年度に県が35市町から集める納付金の合計は、1,007億5,852万5,825円です(静岡県「令和8年度国民健康保険事業費納付金額及び標準保険料率の算定結果」)。

静岡市・浜松市・沼津市で比べる

市 医療分 所得割(標準/実際) 医療分 均等割(標準/実際) 医療分 平等割(標準/実際) 介護分 所得割(標準/実際)
静岡市 8.09%/6.73% 34,269円/29,400円 22,105円/20,900円 2.32%/2.33%
浜松市 8.57%/7.20% 36,298円/25,000円 23,414円/22,000円 2.39%/1.90%
沼津市 8.18%/7.14% 34,631円/28,600円 22,339円/17,200円 2.23%/2.27%

3市とも医療分は実際の料率が標準保険料率を下回っています。一方で、介護分の所得割は静岡市と沼津市で実際の料率のほうが高くなっています。実際の料率は市町が「当該市町の状況を勘案し」て決めるので、標準保険料率と並べて読み、同じものとして扱いません。

県全体の標準保険料率と運営方針

県全体の水準を表す「都道府県標準保険料率」は、全国統一の算定基準で、所得割と均等割の2方式で算定します。令和8年度は、医療分が所得割8.00%・均等割49,927円、後期高齢者支援金分が2.81%・17,398円、介護納付金分が2.33%・16,807円、子ども・子育て支援納付金分が0.31%・1,908円(18歳以上均等割143円)です(静岡県「令和8年度国民健康保険事業費納付金額及び標準保険料率の算定結果」)。

県は、県と市町が共同で国保を運営するための「静岡県国民健康保険運営方針」(2024年度から2029年度までの6年間・2027年度に中間見直し)を策定していて、その第3章は「保険料の標準的な算定方法と保険料水準の統一」です(静岡県「国民健康保険の制度改革(国保運営への県の参画)」)。

所得が少ない世帯の軽減と子どもの減額

7割・5割・2割の軽減

浜松市の案内では、4月1日(年度の途中で加入した世帯は資格を取得した日)の時点で、世帯主と加入者の令和7年中の総所得金額等が基準以下の世帯は、均等割額・18歳以上均等割額・平等割額が7割・5割・2割のいずれかで軽減されます(浜松市「保険料について」)。

基準額は43万円が出発点です。給与所得者等が2人以上いる世帯は2人目から1人につき10万円が足され、5割軽減は加入者1人あたり31万円、2割軽減は57万円が足されます。浜松市の計算例は次のとおりです。

世帯 7割軽減 5割軽減 2割軽減
加入者1人・給与所得者等0人 430,000円以下 740,000円以下 1,000,000円以下
加入者3人・給与所得者等2人 530,000円以下 1,460,000円以下 2,240,000円以下

給与所得者等は、給与収入が55万円を超える人と、公的年金等の収入が60万円(65歳以上は125万円)を超える人です。昭和36年1月1日以前に生まれた人の公的年金に係る所得は、15万円を差し引いた金額で判定します。

子ども・出産・後期高齢者医療への移行

  • 浜松市は、未就学児(令和9年3月31日に6歳以下)の均等割額を半額にし、18歳未満(令和9年3月31日に18歳以下)の人の子ども分の均等割額を全額軽減します(浜松市)。
  • 静岡市は、子ども・子育て支援金分について、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の加入者の均等割額を10割減額します(静岡市)。
  • 浜松市では、出産する加入者が届け出ると、出産予定日の前月から出産予定月の翌々月までの所得割額・均等割額・18歳以上均等割額が減額されます。多胎妊娠は出産予定月の3か月前からが対象です。
  • 浜松市では、職場の健康保険(国民健康保険組合を除く)に入っていた人が後期高齢者医療制度に移り、その被扶養者だった65歳以上の人が国保に入ったとき、申請すると所得割額の全額と、均等割額・18歳以上均等割額の半額が減免されます。世帯の国保加入者が旧被扶養者だけの場合は、平等割額の半額も減免されます。均等割額・18歳以上均等割額・平等割額の減免は2年間に限られます(浜松市「保険料について」)。

会社と従業員がかかわる場面

入社して会社の健康保険に入ったとき

静岡市は、会社の健康保険に加入したときや、健康保険に加入している人の扶養になったときは、14日以内に届け出るよう求めています。国民健康保険料は、その年度の最初の納期の翌日から2年を過ぎると賦課決定ができなくなり、届出や収入の申告が遅れると保険料を減らせなくなります(静岡市「令和8年度の国民健康保険料」)。

図: 中央の「会社と従業員」の円から3本の線。入社の箱の先に「14日以内に届け出る」、退職の箱の先に「資格を取得した日から計算」、年末調整の箱の先に「社会保険料控除」
図解5|会社がかかわる3つの場面。入社は14日以内に届け出る(静岡市)、退職は資格を取得した日から計算(浜松市)、年末調整は社会保険料控除(国税庁)

入社手続きの案内に「国保に入っていた人は、住んでいる市町に届け出る」と一行入れておくと、届出の遅れで保険料を減らせなくなることを防ぐ助けになります。パートの社会保険の加入判定は、社会保険の加入判定の早見表にまとめています。

退職して国保に入る人がいるとき

浜松市は、保険料は届出日からではなく国保の資格を取得した日から計算し、届出が遅れた分もさかのぼって納めると案内しています。任意継続の保険料と国民健康保険料を比べたいときは、市の仮計算を使うよう案内しています(浜松市「保険料について」)。

他の市区町村から転入して国保に入った人は、最初に均等割額と平等割額(浜松市は18歳以上均等割額も)が通知され、前の住所地への所得の照会の後で所得割額が加わります(静岡市・浜松市)。退職する従業員には、住んでいる市町の試算ページの場所と、さかのぼって計算されることを伝えておきます。

年末調整と確定申告の社会保険料控除

国税庁は、自分や生計を一にする配偶者・その他の親族が負担すべき社会保険料を支払った場合、その年に実際に支払った金額の全額を社会保険料控除として差し引けるとしています。国民健康保険の保険料と国民健康保険税も対象です(国税庁「No.1130 社会保険料控除」)。

静岡市は、1月から12月までに支払った国民健康保険料(税)は所得税や市・県民税の申告で全額を控除でき、納付証明書の添付は原則必要なく、領収書や通帳で確かめて計上するよう案内しています(静岡市)。

生計を一にする家族の国保料を従業員が払っている場合も、控除の対象です。年末調整の書類を集める前に、この点を社内の案内に入れておきます。年末調整の段取りは令和8年の年末調整の準備早見表にまとめています。

生成AIで準備できること、人が決めること

任せてよい準備

  • 県のPDFの表から、従業員が住む市町の行だけを抜き出した一覧の下書き(PDFは列がずれて読み取られることがあるので、元の表と1行ずつ照らし合わせる)
  • 入社・退職のときの案内文の下書き(14日以内の届出、資格を取得した日からの計算、市町の試算ページ)
  • 年末調整の案内に足す、社会保険料控除の説明文の下書き

従業員の所得や家族構成などの個人の情報は、生成AIに入力しないで作業します。

人が決めること

  • 実際の保険料額の確定(浜松市は6月に世帯主あてに保険料決定通知書を送ります)
  • 軽減・減免に当てはまるかどうかの判断と申請
  • 任意継続と国保のどちらにするか(本人が決めます)

指示の例

次の内容だけを使って、退職する従業員向けの案内文を250字以内で書いてください。
・浜松市の国民健康保険料は、届出日ではなく国保の資格を取得した日から計算し、届出が遅れた分もさかのぼって納める
・任意継続の保険料と国民健康保険料を比べたいときは、浜松市の「保険料の仮計算」を使う
条件:
1. ここにない数字、制度の推測、他の市町の決まりは書かない
2. 浜松市以外に住んでいる人は、住んでいる市町の案内で確かめるよう書く
3. 保険料の金額は書かない

出てきた文が浜松市の案内と合っているかを確かめてから使います。

まとめ

静岡県の国民健康保険料(税)は、35市町がそれぞれ料率を決めています。県の「令和8年度国民健康保険市町保険料(税)率」で比べると、医療分の所得割は伊東市の5.70%から御前崎市の7.80%までの開きがあり、平等割のかけ方や子ども分の18歳以上均等割も市町で違います。

県の標準保険料率は、市町が料率を決めるときの参考となる理論上の値です。静岡市・浜松市・沼津市の医療分では、実際の料率が標準保険料率を下回っています。自分の世帯の金額は、市町の決定通知書や試算ページで確かめます。

会社では、入社したときの国保の届出(静岡市は14日以内)、退職する人への案内、年末調整での社会保険料控除の3つの場面で、この表と各市町の案内を使えます。

この記事の数字は、2026年10月18日に確認した県・静岡市・浜松市の公式ページとPDFの値です。

よくある質問

Q. 静岡県の国民健康保険料はどこが決めていますか。

A. 料率は35市町がそれぞれ決めます。県は市町ごとの納付金と標準保険料率を算定し、市町はそれを参考にして実際の料率を決めます。県の案内では、「保険料」と呼ぶのは静岡市・浜松市・沼津市で、ほかの市町は「保険税」です。

Q. 静岡市の令和8年度の国民健康保険料率はいくらですか。

A. 医療分が所得割6.73%・均等割29,400円・平等割20,900円、後期高齢者支援金分が2.57%・10,500円・7,900円、介護分(40歳から64歳)が2.33%・18,400円、子ども・子育て支援金分が0.28%・1,700円(18歳以上は別に100円)です。

Q. 浜松市の令和8年度の国民健康保険料率はいくらですか。

A. 医療分が所得割7.20%・均等割25,000円・平等割22,000円、後期高齢者支援金分が2.35%・11,000円・8,000円、介護分(40歳以上65歳未満)が1.90%・14,500円、子ども分が0.33%・1,800円(18歳以上は別に200円)です。

Q. 国民健康保険料の上限はいくらですか。

A. 静岡市・浜松市とも、令和8年度の限度額は医療分67万円、後期高齢者支援金分26万円、介護分17万円、子ども・子育て支援金分3万円です。ほかの市町の限度額は、各市町の案内で確かめます。

Q. 子ども・子育て支援金分とは何ですか。

A. 令和8年度から国民健康保険料(税)に加わった区分です。静岡市は、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の加入者の均等割額を10割減額し、浜松市は、18歳未満(令和9年3月31日に18歳以下)の人の子ども分の均等割額を全額軽減します。

あわせて読みたい

運営元 Uravation より自社に近い業務から着手先を選ぶ材料として、業務別の生成AI活用事例50例を無料で公開しています。 生成AI活用事例 業務別50選を受け取る(無料)

参考・出典