この記事の要点
- 毎年10月は「木材利用促進月間」で、10月8日は「木材利用促進の日」です(林野庁)。
- 静岡県は県土の6割(約50万ha)が森林で、民有林の約6割(24万ha)が人工林です(静岡県)。
- 県産材まわりの言葉(静岡県産材証明制度、販売管理票、しずおか優良木材等)は、施主や取引先には伝わりにくいまま使われがちです。
- 制度の条件は県の一次情報で確認し、言い換えと下書きだけを生成AIに任せると、月間に合わせた案内文が短時間で用意できます。
- 補助制度は要件審査があるため、案内文では「対象となる場合があります(要件審査あり・支給を保証するものではありません)」までにとどめます。
10月が木材利用促進月間になった理由
林野庁は、毎年10月を「木材利用促進月間」として木材利用を推進する集中的な活動を行っています。月間中は「行政や各種団体、企業等により、『木づかい運動』の推進にかかるイベントの開催など、全国で様々な取組が展開される」とされています(林野庁「木材利用促進月間」)。

10月8日が「木材利用促進の日」
10月8日が「木材利用促進の日」とされているのは、漢字の十と八を組み合わせると「木」になることにちなみます。この由来は関係省庁の共同発表でも同じ説明がされています(国土交通省ほか「10月は『木材利用促進月間』です」(2025年9月19日))。日付の由来がはっきりしているので、社内の朝礼やSNSの投稿でも説明しやすい題材です。
根拠は「都市(まち)の木造化推進法」
月間と記念日は、「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」(通称:都市(まち)の木造化推進法)で位置づけられています(林野庁「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」)。公共建築物だけでなく民間の建築物も対象に広がった法律で、非住宅や中大規模の木造化の話題が増えている背景にあたります。
静岡の木の前提を1枚にしておく
説明文を書くたびに県の森林の話を調べ直すのは手間なので、自社で使う前提を一度そろえておきます。

県の森林と4つの産地
静岡県は、県土の6割(約50万ha)が森林です。民有林のうち約6割(24万ha)が人工林で、その9割が木材資源として利用可能な林齢である45年を超えています(静岡県「しずおかの森林と木材について知りたい」)。県内の木材の産地としては伊豆、富士、静岡、天竜の4地域が紹介されており、天竜は「江戸時代から続く林業地。『天竜美林』の名で知られ、日本三大人工美林にも数えられる」と説明されています。
共有ファイルに置いてから書き始める
この4行を社内の共有ファイルに置いておくと、施主向けの資料でも、採用サイトの会社紹介でも、同じ前提から書き始められます。生成AIに下書きを頼むときも、この前提を貼り付けてから依頼すると、一般論の「日本の森林は……」という書き出しになりません。
伝わりにくい言葉を先に洗い出す
県産材まわりの文書が固くなるのは、制度の言葉をそのまま並べてしまうからです。まず、どの言葉が社外に伝わらないかを洗い出します。

静岡県産材証明制度
静岡県産材とは、県内で伐採されたスギ、ヒノキ等の原木や、県内で加工した製品(県産材使用比率が10%以上)などをいいます。流通の段階では、木材生産者及び原木市場が原木購入者に対し1次の販売管理票を発行し、加工業者は原木加工後、購入者に対し2次以降の販売管理票を添付して製品を納品する流れになっています(静岡県「静岡県産材証明制度の仕組み」)。
「販売管理票」という言葉は、業界の外ではまず通じません。施主向けには「この木がどこで伐られ、どこで加工されたかを書類でたどれる仕組みです」と言い換えたほうが伝わります。
しずおか優良木材等
「しずおか優良木材等」は、木材の品質、含水率、強度、寸法などの検査に合格した認証製品とされています。県の補助制度でも、この認証製品を使うことが条件のひとつとして案内されています(静岡県「県産材で家や店舗・事務所を建てたい」)。
こちらも「検査に合格した木材」だけでは弱く、「乾き具合や強さを測って基準を満たしたものだけが名乗れる」と補うと、施主が気にしている反りや割れの話につながります。
月間に合わせて用意する文書
使い回せる5つの文書
10月に入ってから慌てないよう、用意する文書を先に決めておきます。多くの会社で使い回せるのは次の5つです。
| 文書 | 渡す相手 | 押さえる中身 |
|---|---|---|
| 施主向けの説明シート | これから建てる人 | 県産材の意味、書類でたどれること、価格は個別見積もり |
| 現場見学会の案内文 | 近隣・見込み客 | 日時と場所、見てほしい部分、申込方法 |
| 取引先向けの連絡文 | 工務店・設計事務所 | 対応できる材の種類、納期の目安、必要書類 |
| 社内向けの共有メモ | 自社スタッフ | 月間の趣旨、今年やること、担当 |
| SNSの短い投稿 | 一般 | 10月8日の由来、自社の取り組み1つ |
依頼のしかたと読み直し
生成AIに頼むときは、前の章でそろえた前提と、言い換えのルールを一緒に渡します。
次の前提だけを使って、施主向けの説明シートの下書きを作ってください。
・10月は木材利用促進月間(林野庁)。10月8日は木材利用促進の日。
・静岡県は県土の6割(約50万ha)が森林。民有林の約6割(24万ha)が人工林。
・静岡県産材証明制度では、販売管理票で流通の経路をたどれる。
条件:専門用語には必ず言い換えを添える。価格と補助金の金額は書かない。
数字を足さない。A4一枚に収まる分量にする。
出てきた下書きは、そのまま配らずに担当者が読み直します。特に、制度の条件や締切に触れている部分は、県のページで現在の内容を確認してから確定させます。
入力してよい情報と、確認が要る点
社外に出す文書ほど、入れる情報と確認の手順を決めておく必要があります。

入力を避けるもの
施主の氏名・住所・連絡先、見積書の金額、取引先との個別の条件は、生成AIの入力欄に貼らない運用にします。説明シートの下書きは、固有名詞を伏せたままでも十分に作れます。
補助制度の書き方
県の補助制度は年度ごとに枠や条件が変わり、申請には要件審査があります。案内文では「対象となる場合があります(要件審査あり・支給を保証するものではありません)」までにとどめ、詳しい条件は県のページを案内する形にすると、後からの訂正が減ります。金額や補助率を自社の資料に書き写す場合は、必ず公募中の要領で確認し、確認した日付を資料に残しておきます。
数字と出典
森林面積や人工林の割合のような数字は、県のページに書かれている値をそのまま使い、丸めたり幅を持たせたりしません。社外資料では出典のページ名を添えておくと、問い合わせが来たときに説明が早く終わります。
小さな会社での回し方
製材所や工務店のように人数が少ない職場では、役割を2つに分けるだけで回ります。下書きを作る人と、確認して出す人です。

下書きを作る人は、前提ファイルと過去の文書をもとに生成AIへ依頼し、形になったものを共有します。確認する人は、制度名と数字、そして言い換えが合っているかだけを見ます。全文を書き直そうとすると結局その人の作業になってしまうので、確認は3点に絞るのがこつです。
月間が終わったら、実際に使った文書を1つのフォルダにまとめておきます。翌年は前提ファイルの数字を更新し、日付と催し物の内容を差し替えるだけで、同じ手順を繰り返せます。
よくある質問
Q. 木材利用促進月間は毎年10月ですか。
A. はい。林野庁は毎年10月を木材利用促進月間として、集中的な活動を行うとしています。10月8日は木材利用促進の日です。
Q. 県産材を使っていれば「しずおか優良木材」と書けますか。
A. 別の制度です。静岡県産材証明制度は産地や加工地を証明する仕組みで、しずおか優良木材等は品質などの検査に合格した認証製品を指します。表示するときは、どちらの話なのかを分けて書きます。
Q. 生成AIに補助金の条件を調べさせてもよいですか。
A. 下調べの入口としては使えますが、条件や締切は県のページで確認してください。年度をまたいだ古い内容が混ざることがあります。
Q. 社内に木材の専門知識がある人がいません。
A. まずは県のページの説明文をそのまま前提として置き、言い換えだけを生成AIに頼む形から始めると安全です。判断が必要な部分は、取引先の製材所や県の窓口に確認します。
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